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作者・矢嶋の使える文体が載っています。各文体の特色が記してあります。最初は学術論文という文体。次は新聞記事という文体。コラムという文体のところでは、新聞や業界誌に載せた文章(復刻版)もお読みいただけけます。


筆力について


ストーリーの習作2品、
お読みいただけたでしょうか。

『パンで街を幸せに』は、
ナレーションのような、講談のような。
エッセイ風。ショートショートっぽく。

片や、
『新酒の季節は杉玉色で』は落語調。
どこかが少しラジオ的。

それでいて書いた本人は、
マーケティングのプランニングを
描いたつもりでいます。

不思議ですか?

実は、わたしも(笑)

そんなわたしの筆力について。
習得した文体別。その軌跡です。



学術論文

慶應の大学院で修士論文。
これがまとまった文章を書いた最初だと
記憶しています。
(大学時代、椎名誠さんの文体を真似て
 何か書いた気が…。でも忘れました)

専攻は社会学ですから、論文の構成は、
目的、論旨の検討(文献研究)、仮説、
実証(調査設計と結果の分析)、結論、
若干の議論(今後に向けて)でした。

論文の世界では、言葉は概念です。
その内容や範囲を
人に説明する必要があります。

たとえば、

 ・Uの論じる「生活」は何を指す?
 ・「暮らし」と何がどう違う?

を説明できないと なのです。

さらに

・Uの「生活」概念は、
 他の論者の使う「生活」概念と
 同じ?違う?

も説明しないと

この作法(概念規定と言います)、
とても厳格です。

論文を介して、世界中の論者と
議論をする為には必須なのです。

この厳格さは、

・調査票の質問づくり
 (:世界で使ってOKな物差し?
   美味しい=deliciousの保証は?)
・統計解析の適切さ
 (:同じデータを同じように分析して
   結果を比較できる? 準備OK?)

にも求められます。

一応、こんな文章も書けます。



新聞記事

修士を終え、日経産業消費消費研究所で
消費者行動の研究をしました。

日本経済新聞の研究所でしたが、
新聞記事を書く編集局の一部署でも
ありました。

その関係で、
新聞記事も書くことに…。

ですから、新聞記事も書けます。

新聞記事は、事実の要約です。
5W(when where,who,what,why)を
自分で調べ(取材)、ニュースになると
確信するから、記事にします。

しかし、デスク(紙面の責任者)が
ニュース性を認めなければ、不採用。
他の記事より見劣りすれば、不採用。
特ダネが飛び込めば、短くor消滅。

次の機会はありません。Time goes by.

結論・評論・感想は不要。
これも新聞記事の特徴です。

記者は、変わり往く「事実」の合間に
新しい「事実」を放り込むのが仕事。

ですから、自ら打ち止め(:結論)は
表明できません。

「事実」発の波紋(感想や評論)は
読者に任せるべきで、
記者の記事を使った世論誘導は

この原則のもと、

・自社の広告主でも、お構いなし
・偉い人(例 首相)でも遠慮するな
・金品を贈られたら、倍額を返せ

新聞記事を書くにあたり、まず、
このあたりの規律を叩き込まれます。
(とても勉強になります)
(雑誌記者との違いも理解できます)

その上で、
記事の文体として求められるのは…

 ・事実のみ記載
 ・最初の数行で全体を表せ
 ・文は極力短く
 ・一読で理解可能に


一応、こんな文章も書けます。

 ※日経テレコンで、記名記事が
  検索できるかもしれません。



調査報告書

日経産業消費消費研究所では、
消費者調査のレポートを書きました。

・利用頻度より店の好意度で決まる
 再利用・推薦意向
・購買空間としての繁華街利用
・「高感度多経験族」に見る消費者意識

は、わりとよく書けたと思っています。


移籍した、流通問題研究協会では、
流通の調査報告書を書きました。
主たる依頼主は、通産省(当時)。
政府委託の調査研究でした。

流通の課題でも製配販提携に惹かれ、
運のよいことに

・製配販提携の実態と評価に関する調査研究
・消費者起点流通の業務改善評価手法の
 開発に関する調査研究
  (日本版ECRスコアカード)

のプロジェクトをリードできました。


さて、
調査報告書には、使命があります。

それは、
答えの固まっていない現実問題に
一石を投じること。

 ・問題を先送りしたら…
 ・現状はかなりヒドイ…
 ・議論の前提が間違っている…

を狙います。
(そうでなければ時間の無駄)

ですから、

 ・今までの議論をきちんと受け止める
 ・ぐうの音の出ない立証をする
 ・結果の影響に責任を負う

は調査報告書の重要な仕事です。


ゆえに、調査報告書の文体は、

関係者、関連業界に広く伝える!
が肝要。そのために、

 ・わかりやすく書く
 ・判明した事実を丁寧に示す
 ・結論と見解を率直に書く

が求められます。


一応、こんな文章も書けます。


ここまでは、固い文章について。

こうした文章の作法を背景に、
柔らかい文章を書く機会にも
恵まれました。

以降は、そんなお話。(サンプル付き)



コラム

感じたままに、自由に書いて、
「あぁ、そうだね」と思わせる。

それが、コラムです。

そのコラムを中日新聞に月1×4年、
書かせていただきました。

テーマは、街角でみつけた消費の風景。
「こうなれば、いいのにね!」を
どこかに埋め込む、そんなコラムです。
(第43回「おやつ」)

この回は、どういうわけか、
国立国語研究所さんのご関心に触れ、
同所のデータベース・コーパスに
収載されました。

ついでに、初コラムも紹介します。

日本通信販売協会で、業界の課題を
軽妙洒脱に書いて欲しいとの要請を受け
やじ馬日記 極上の消費をさせてくれ
を3年ほど書きました。
(98年10月号)

コラムではありませんが、
200字で何が書けるか?を確かめたくて
『矢嶋の200字くらい』
なる実験的ブログも…700本くらい?

ニフティさんのココログが
遺してくださるのでリンクだけ(笑)


一応、こんな文章も書けます。



その他

研究を続けているので、いろんな所に
いろんな筆致を残しています。

「蘇るか百貨店」というゲリラ取材記を
日刊工業新聞に書いた事もあります。
(日経テレコンで検索できる?)

カタログハウスさんの広告にハッとして
「ストアブランドの育成」という文を
『中小流通業 革新への挑戦』に
寄せたこともあります。

『医薬品流通論』(東京大学出版会)に
業界比較の分析を書いたり。※韓国版あり

いろいろですが、機会があれば。

もしできたら、
以下の論文を読んでください。

企業と消費者の文脈共有過程と需要創造
(PDF になっています)


これは、コミュニケーション論であり、
マーケティング論でもあるのですが、

ある方への感謝の手紙でもあり、
別の方への激励の手紙でもあります。

文体を知ると、出来そう!になり、
チャレンジしたくなり(笑)



Special Thanks

恥ずかしながら、長々と。
たいへん失礼をいたしました。

筆力は、体力に似て。
一つの物差しで測るのは難しく、
まぁ現物をと思った次第です。

どこか、わたしの
キャリア的になった感じもしますが、
その方面の話は、以下にあります。



このサイト、最後に下手なイラスト。
お笑いください。

(^O^) おわります 

    

読んでいただき
ありがとうございます