多様な文体、書けるとね

こんにちは 矢嶋剛です。
(矢嶋ストーリーというのもと、
 マーケティング・ストーリーを
 いています)


今まで、様々な文体で
執筆を続けてきました。


学術論文、
数値データの分析、
新聞記事(経済紙)、
専門書、
コンサルティング・レポート、
コラム(新聞、業界誌)。


文体それぞれに特長があります。

その広がりは、執筆者の
複眼的思考を育んでくれます。

わたしの場合は、
現在の創作(マーケティングを
ストーリーに)へつながりました。

その経験をみなさんへ。
執筆・文章作成のご参考になれば
嬉しいです。

では、文体それぞれの特長から
説明を始めましょう。

学術論文 academic paper  

いちおう研究者なので(大学院卒、
元研究員、大学講師)、学術論文
という文体も書いています。

この文体は言葉に慎重です。
言葉を「概念」として扱うので、
その内容と範囲を人に説明する
必要があります。たとえば、

・君の論じる「生活」は何を指す?
 辞書の「生活」と違う?

・君の論じる「生活」は
 「暮らし」と何がどう違う?

を説明できないと なのです。

さらに

・君の「生活」概念は、
 他の人の「生活」概念と
 同じ?違う?

も説明しないと

この作法(概念規定と言います)、
とても厳格。

論文を介して、世界中の研究者と
議論をするから必須です。

大学で卒論(=学術論文)を
書く機会のある方はぜひ。

書くと鍛えられます。
とくに言葉の意味の使い方が。

そんなmy論文。ワインな 話。

数値データの分析 

先ほど、元研究員と書いた通り、
日経産業消費研究所と
流通問題研究協会という
研究機関で研究していました。

そのうちの日経…では
消費者行動分析を。

SASというソフトを使って
数値データ分析、その結果を
研究報告書にまとめて。

その過程で
様々な数理(:〇〇分析)を使った
分析の表現(例 グラフ)を
作成します。

そして報告書に載せるのですが、
この行為は、
データという言葉を用いた
語り掛け
に似ているのです。

たとえば、Aという現象が
Bという現象を引き起こす。
そんな傾向を見つけたとします。

さて、これを…。
どう表すか? 考えるわけです。

Aあり➾B発生70%
Aなし➾B発生40% な対比が
good ならクロス集計表かな?

AありとAなしを並べた
棒グラフ(縦)かな?

いやいやAなしでもBは起きる。
だからA以外の原因も考慮して…
相関係数の表? パス解析? 
共分散構造分析の結果を図示?
(意味不明でスミマセン。分析者の
 頭の中はこんな感じなのです)


あぁ、どれにしよう?
best は何?
報告書には最終的に何を載せる?

を考え考え、分析を進めます。

ですから、
まとめる力、表現力、高まります。

書く機会、分析する機会があれば
チャレンジしてください。

では、ここで問題です!
 その人がよく出かける街って
 共通点があるの?ないの?
 東京に住む100人の場合は?
 を1つの図表で示すとしたら


ちょっと考えてください
わたしは、を採用しました。

        

数量化Ⅲ類という表現

新聞記事 newspaper article 

データ分析をしていた日経…は
日本経済新聞社の研究機関であり、
編集局の一部署でもあったので
研究員兼記者として取材をし、
記事も書きました。
(日経テレコンに署名記事あるはず)

ですから、新聞記事が書けます。

新聞記事はユニークな文体です。

・事実を書く
 when where,who,what,how
・評論や感想、不要
・結論なし time goes by
・一読で解かる
・できるだけ短く

これが鉄則。

「…のようだ」は
 :伝聞・憶測なので。裏を取れ!

「と見られる」は
 :他者評価不要。自己責任。

「つまり」「要は…」は
 :まとめ不要。繰り返すな。

この辺りを徹底的に指導されます。

ですから最初の頃は
持っていった原稿を
目の前でどんどん削られます。

とても厳しい、文章の訓練。

でも、そのおかげで
100字の広大さを痛感。
事実を淡々と切り出す力

曖昧な表現でお茶を濁している
いい加減な記事、判別可。

なんてオマケも付いてきます。

効果を知りたければ、
秀でた記事(短いほど○)を
書き写してください。

そして、見事な簡潔に拍手を!

(最近多い長文の記事は悪文が多いので
 注意。電子版に多数。記者のメモ風は
 最悪。真似るほど下手になります)

(もう一つ注意。朝日新聞の天声人語は
 記事と別物。作文の手本とする人も
 いますが、記事の文体は学べません)

専門書  specialized book 

専門書の読者は
その道の人たちです。

同じ問題に取り組んでいたり、
同じ業界で働いていたり。

門外漢やビギナーではないので
基礎的な用語(例 物流とは?)を
説明する必要はありません。

そこを飛び越した地平で書きます。

専門家どうしの議論を整理する
ことを要求されます。

A博士とB社長、それぞれ何を
言ってる? ここで意見が違う!を
書けないとダメ。

その上で
「何が問題で」「何を検討すべき」
「解決法は」を深く鋭く。

そして読者(:通じている人)に
「これは達観」
「そこまで気が回らなかった」
と思わせたらミッション、クリア!

このプロフェッショナル感
1を書いて、10を伝えるが、
専門書の文体を形づくります。

その特長は
・無駄を省く
・受け売りをしない
・コンパクト
・言い切り(例 である)

結果、
ふつうの文章と比べると
意味の密度が異常に濃い。

そんな文体になっていきます。

恥ずかしながら
わたしも数冊(共著)。

『医薬品流通論』(東京大学出版会)
『中小流通業 革新への挑戦』
        (日本経済新聞社)

『中小…』は、小売業のブランド論。
仕入れ基準を公開で!と訴えた小論を
寄稿しました。は、その紹介記事。

コンサルティング・レポート 

ここでいう
コンサルティング・レポートとは

経営トップからの依頼で
戦略の策定・展開・修正・収束の
意思決定をサポートするための
ドキュメント全てを指します。
 (こうしたコンサルティングを
  13年ほど、していたのです)


これは、お見せできません。
(守秘義務と信義の関係上)

しかも書式や体裁に決まりは無く、
文体の説明は難しいのですが、
それは確かにあるので、
肝心なポイントだけを書きます。

・経営トップが問題視している
 トピックすべてを網羅すること
・短い時間ですべての内容を
 理解できるように書くこと
・論理的であること
 (=再説明を可能に)
・結論を「ズバッと」示すこと

が要求されます。

組織のトップは決断のために
結論を求めていらしゃるので
それに応えるように書く。

そのための総合力が試されます。

同じ状況は二度とないので
実力は書いて書いて
書き抜いて鍛えるしかなく。

そんな立場になったら
わかってもらえると思います。
   

コラム column 

感じたままに、自由に書いて、
読後に「そうね」「そうだね」と
思っていただく。

それが、コラムです。

決められた字数をフルに使って
(1000字だったら1000字で)

その枠の中に、読み切りの話を
置くように書きます。

軽い読み物なので、難解は
パラダイム??のように
読者を煙に巻く言葉は厳禁。

やさしく。ウィットに富み。

さりげなく始まり、
さらりと終わる。

それでいて、その回のテーマを
構造的に感じさせてくれる。


ナンシー関さんは、一つのお手本。

わたし流はな感じ。

消費動向やマーケティングが
テーマですけど。

日本通信販売協会の会員誌に
『やじ馬日記』 pdf


中日新聞に消費のコラム⇒ 復刻中

いかがでしたか?

文体って、個性的。

それぞれの文体・表現に
それぞれの思考・感性があって。

新しい文体に挑戦するたびに
思考がどんどん複眼的に。

(あれもこれも分るよ~)
になるので、

難しいことを
シンプルに説明できます。

その逆も可。

ぷぷぷっと吹き出す楽しい話も
ナントカ博士の小難しい話も
自由自在につなげられます。

ちなみに、わたしの複眼を
ポジショニング・マップにすれば…
 ※ポジ…とは、対象(ここでは文体)の
  関係を地図で表すテク。近いほど近い)

矢嶋ストーリー・公式サイトのページ「多様な文体、書けるとね|矢嶋ストーリー」の紹介スライドでも使用した、矢嶋ストーリーの執筆経験のポジショニング・マップです。コントラストを紹介スライドより効かせています。著者・矢嶋剛は、新聞雑誌のコラム、新聞記事、コンサルティング・レポート、専門書、研究報告書(分析・解析)、学術論文を書いてきました。それらの相対的位置がこのマップでわかります。

この空間、
軽妙と論理のあいだ(縦軸)、
事象と傾向のあいだ(横軸)を
わたしの思考は
行き来しています。

と自分では思っているのですが、
どうでしょう? 

ということで 文体・多様のすすめ

多様な文体で 複眼思考。
おすすめします。

日記でも、ブログでも、SNSでも
スタイルは何でもいいと思います。

書き分けるほど、広がる世界。

読書の範囲も広がって。

なんだか、とっても、豊かな感じ。

今よりずっと自由になれます。

            (笑)

   

≪拙い経験 参考になれば≫