今回は消費者調査の話です。
消費者について調べる。
どうやって?

観察調査なら
気軽に始められます。
ですから調査のガイドブック
『観察調査のすすめ』を
書き下ろしました。

矢嶋ストーリー作品、marketing 1coin series『観察調査のすすめ-12篇のアウトプット添え-』の表紙(カバー)です。文庫本スタイルの縦長の表紙です。背景は白色。中央部に人のシルエット。注意深く眺めると、そのシルエットは舗装された道路なのです。これは「よく観察してね」という著者からのいたずらメッセージ。そのシルエットの上に作品タイトル、著者名(矢嶋剛)が渋めの銀色のゴシック調の文字で置かれています。以上は、作者の矢嶋剛による装丁です。

著者が実際に観察した12の事例を
短く楽しいエピソードにして掲載。
一読で、調査・分析のイメージが
つかめます。

たとえば「永遠の映画ボーイズ」。
これは、映画館での観察結果。

矢嶋剛(やじ)の本『観察調査のすすめ-12篇のアウトプット添え-』の18ページが写っています。内容は以下の通りです。永遠の映画ボーイズ。今一番映画を観る人は、お爺さんです。映画館に行くと一目瞭然。東京の話で恐縮ですが、機会があれば池袋の新文芸坐や飯田橋のギンレイホールを体験ください。昭和のアクション・任侠系を二本立てで放ち続ける新文芸坐には気合いの入った表情のお爺さんが集結します。高倉健の上映週は開場を楽しみ待つお爺さんたちが「うかうかしてると座れねぇぞ」な空気を放ちながら列をなしていました。ギンレイホールは名画系の二本立て。フランス映画っぽい作品が上映されます。こちらも開場前はお爺さんたちの行列。無言で静かに。『レ・ミゼラブル』のジャン・ヴァルジャンの如く。気合いの乗りでは新文芸坐に負けず劣らず。館内での鑑賞態度も映画ファンの王道を地で行く感じです。二本立ての両館です。続けて観ると(注:ほとんどの人がそうします)、上映時間は三時間を超します。しかし途中トイレに立つ人はいません。頻尿に悩む年頃ですが鑑賞を妨げない水分コントロールは完璧です。バックの中のペットボトルをちびちび飲みます。空腹対策もばっちり。バックの中にはラップで包んだおにぎりやサンドウィッチが用意してあるのです。ですから正午を迎えると館内は突然のお弁当タイム。あちらこ(いか、打ち切り)。

実際に人々を見て、その姿、表情、
仕草などを知るとき、はじめて気づく
ことができる。そういう経験と機会を
観察調査は与えてくれます。

調査結果のまとめ方については
「お試し時の注意事項」(本書33ページ。
 以下に抜粋)
に説明があります。

矢嶋剛の著書『観察調査のすすめ-12篇のアウトプット添え-』の33ページが写っています。内容は以下の通りです。お試し時の注意事項。ではやってみましょう。冒頭の「あまりに観察的な(前説)」に書いた通り、観察調査は簡単にできます。調査方法は変幻自在。調査結果のまとめ方にも定式はありません。ですが内容を次の三パートに分けて書くと伝わりやすくなります。パート① 誰に注目したの?(:調査対象)。パート② 何を観たの?(:観察内容)。パート③ それは社会の何を表してる?(:解釈)。ご紹介したアウトプットも、この①~③を抑えています。ただし強弱を変えながら。そこを意識して再読いただくと、お好みのまとめ方が見つかるかもしれません。「何を観たの?」が文字だけで伝わらない場合は、写真や動画を使ってください。「パリの街を行く女性はみんなシック」なんて観察内容を伝えるには言葉より動画がベター。ファッション、とくに着こなしはいくら詳述しても伝わりませんから。 とはいえ言葉も重要です。言葉は観察内容の特徴を強調する役割を担っています。今あげた「パリの街を行く…」の内容は、「シック」という言葉のもつイメージに引きづられ支配されています。試しに「シック」を「おしゃれ」に置き換えてみま(以下、打ち切り)。
  

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試し読み、できます。
(目次もご覧いただけます)

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読んだら、観察調査にトライして
ください。お好きな場所に出かけて
人々をじっと眺めてください。
気づきがたくさんあると思います。
消費者について。世の中について。
「自分て感じる」って大事です。

そんなことも含め、著者へメッセージ、
質問、感想などありましたらお気軽に
お送りください。→

  

P.S.
観察調査は英語で observation survey
または observational methodsと言います。
社会の実態を調べる社会調査の手法として
認められているので正式な呼称があります。
     → wikipedia

  

P.S.2
「人の観察は再現不可=科学的な検証は
無理=信用できない」な研究者特有の
感性を理由に観察調査を軽視する大学の
先生がいます。 こういう話です(ブログ)
一方で認める先生もいます。要は先生た
ちの好き嫌いであり、観察調査の価値は
揺らぎません。消費者の実態を知る方法
として観察調査は有効で優秀なのです。
   (cf.百聞は一見に如かず)